ジェイカムアグリの事業内容は、肥料の製造、販売であり、ジェイカムアグリは機能性肥料と呼ばれる「コーティング肥料」のトップメーカーです。
コーティング肥料とは、通常の尿素や化成肥料の粒をフィルムでコーティングした肥料のことで、コーティングを施すことによって、植物の生長を効率的にサポートすることができます。
具体的には、肥料が溶出する時間をコントロールすることによって、植物が必要な時に肥料を効かせることができ、一般の肥料よりも効率的に植物の生長をサポートします。
コーティング肥料の溶出のパターンにはリニアタイプとシグモイドタイプがあり、原料とする肥料の違い等を加えると非常に多様なコーティング肥料があります。
この多様な機能性肥料であるコーティング肥料の製造・開発を行っている点が、ジェイカムアグリの事業の大きな特徴の一つです。
競合との違いは、ジェイカムアグリの「商品力」です。
肥料にはたくさんの種類がありますが、ジェイカムアグリのコーティング肥料は、普通の肥料の周りをフィルムでコーティングすることで肥料の効果が現れる時間をコントロールすることができます。
肥料成分は水に溶けやすく、例えば、高度化成の肥料だと肥効日数は30日程度で、尿素粒は速やかに水に溶けるため植物に十分利用される前に流出してなくなってしまうことになります。そのような肥料に、コーティングを施すことによって、20日〜700日の長期まで肥効日数をコントロールすることができ、肥料の利用率を高めるとともに、施肥(肥料を撒く)回数を減らすことで大幅な省力化に貢献しています。
また、コーティング肥料の溶出パターンにはリニアタイプとシグモイドタイプがあり、リニアタイプは少しずつ継続的に肥料が溶出していくのに対し、シグモイドタイプは、一定期間までは溶出を抑制しそれを超えると急速に肥料が溶出していきます。これらの使い分けによって、狙った時期や日数に溶出をコントロールすることができます。
こういった機能を持つコーティング肥料のトップメーカーであるということが、ジェイカムアグリの大きな強みになっています。
また、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星への人類移住計画にもこの肥料が使われています。「Nutricote ® 」(日本名「ロング ® 」)という肥料が宇宙での利用を考えた場合に最も効果的だと評価され、実際に宇宙ステーションでの野菜の栽培に用いられました。このように、NASAも、宇宙空間という制御された環境での植物の生長を「Nutricote ® 」が可能にしていると評価しています。
このエピソードは、当社のコーティング肥料の品質が世界一であることを示唆しているのではないかと自負しています。
さらに、既存の商品群に安住することなく、新たな商品開発にも注力しています。
そして、国内での環境ベンチャー、大学・行政との連携によって常に最新技術を追い求めています。
当社は、高付加価値品であるコーティング肥料の国内トップシェアを誇っており、業界トップの立場を堅持しているという自負があります。
日本の肥料需要は1973年にピークを迎え、その後、農産物需要の減少や農家さんの高齢化・後継者不足などを背景として肥料需要も減少の一途をたどりました。そのため、肥料メーカーは設備廃棄や分社化、事業統合などを繰り返してきました。
現在では、需要の下がり幅は小さくなってきているものの、まだまだ需要が下がることが予想され、企業は撤退か生き残りかの選択を迫られるような状況になってきています。
ジェイカムアグリはそんな中でも、当社の強みであるコーティング肥料の技術力と製品力を生かし、これらをさらに高めていくことで国内の肥料のトップメーカーとして勝ち残っていける会社であると信じており、またそのための努力を惜しまないつもりです。
さらに、当社は海外へのコーティング肥料の供給を拡大していく方針です。日本国内と違って、海外では人口が急激に増加しており、食料需要の急拡大からコーティング肥料の需要も大幅に拡大していくことが予想されます。
そのため、世界No1の品質を持つコーティング肥料を世界に届ける準備をしていますが、海外進出の際には輸出にかかるコストがハードルになります。そのハードルを越えるために、商品の価値やメリットが輸出にかかるコストを上回るターゲットを模索するということが今後の課題でもあります。
このように国内での勝ち残りと、海外への進出を両輪として、ジェイカムアグリは成長していきます。
ジェイカムアグリは、肥料を通じた農業への貢献とともに、環境問題への取り組みを推進しています。
施肥した肥料の利用率が低いと、地下水汚染を助長したり、温室効果ガスである亜酸化窒素の排出を助長します。ジェイカムアグリは、肥料の利用率を高めることにより環境負荷を低減することができるコーティング肥料に注力しています。
一方で、コーティング肥料には使用後に被膜殻が残留してしまうという課題もあります。
この課題に対応するために、例えば被膜中の樹脂の量を減らすとともに被膜の崩壊性を高めて被膜殻の海洋への流出を抑制することができる「Jコート ® 」を開発・上市しました。さらに、生分解性樹脂の利用、あるいは樹脂を使用しないコーティング肥料の開発など、環境負荷低減のための技術の開発に鋭意取り組んでいます。
農業は人類に欠かすことのできない重要な社会インフラです。ジェイカムアグリは農作物に不可欠な肥料の提供を通じて農業を支えることで、これからも社会貢献をし続けていきます。
総合職として入社された方は、部門を問わず様々な業務を経験することによって、多様な経験やスキルを身につけることができます。
ジェイカムアグリでは、これから従来以上に部門間異動を積極的に推進していこうと考えています。はじめに配属された部門に留まらず、複数の部門での業務を経験して頂くことで、経験や知識の幅を広げ、より広い視野・高い視座から業務に取り組んで頂けるようになることを期待しています。
また、事業所採用の方は、入社時には転勤を前提としていませんが、異動に関してご本人がコースを選択することも可能な制度になっており、ご本人の希望により他部門の業務を経験することもできる仕組みを整えています。
業務の面では事業の特徴上、この分野の最新技術や先端技術に触れられるという点が魅力の一つです。
そして、もちろん、国内肥料のトップメーカーとして農業を支えるという形で社会に貢献することには、「かけがえのないやりがいや面白さ」があります。
ジェイカムアグリでは今後海外ビジネスの拡充を大きな目標としています。国内での勝ち残りとともに、海外への進出のプロセスに関わることができるという点も、他の企業ではなかなか体験できない面白いところではないかと思います。
もちろん、農業が好きで肥料が好きな人は大歓迎です。農業や肥料という部分から世界を支えたいという想いがある方とはぜひ一緒にお仕事をしたいです。
他には、この点に限らず、何かの強い想いがあって、それを共有できる人ですかね。
仕事の面では、よく考えて動くことができる人と同じジェイカムアグリの一員として一緒にお仕事をしたいです
日本国内だけで見ると、肥料の需要は縮小の一途を辿るように思えるかもしれません。しかし、世界的に見ると人口の増加によって肥料の需要は2100年まで拡大していきます。
そのため、肥料メーカーの社会的重要性は世界的に見ればますます大きくなっていきます。
現時点で隆盛を極めている企業や業界でも、20年、30年先にはどうなっているか分らないという意味ではどこも同じでしょう。
農業は人類にとって必要不可欠であり、肥料事業は決してなくなることはない事業であると考えています。そして、ジェイカムアグリは、日本国内でも勝ち残り、世界にも挑戦します。
農業や肥料に関心のある方は、ぜひ、その将来性を信じて挑戦して欲しいです。