検索アイコン

サイト内検索

商品内検索

第560号 2005(H17).01発行

PDF版はこちら 第560号 2005(H17).01発行

 

 

厳しい環境の中で変わる農業生産

チッソ旭肥料株式会社
社長 竹田 博

 新年明けましておめでとうございます。
 新しき年の初めにあたり日頃よりご愛読頂いております皆様方のご多幸とご繁栄をお祈り申し上げます。

 昨年は日本の経済は不良債権の整理という大鉈が振るわれ,景気が回復基調になってきています。
 農業生産おいては,一昨年は冷夏と日照不足の影響が出ましたが,昨年の前半は順調な生育が認められ順調な収穫が期待されました。しかし夏場に入り記録的な集中豪雨に続いて,気象観測史上初の連続真夏日による酷暑(日照り),上陸個数が過去最高を記録した台風,更に中越地震等々稀に見る天災に見舞われ,全国的に順調に生育したものが一転して大打撃を受けることになりました。被災された皆様方には心よりお見舞いを申し上げます。
  米作では作柄良から平年並み以下に落ち込みました。場所によっては平年の60%の収量に落ちたところも有ったようでした。秋野菜も長雨と台風の影響で収量が大幅に減少し,市場の価格が暴騰し,政策的な対応まで必要な状況になりました。果樹も台風で落果し収穫を大幅に減らしました。平成16年は自然災害により何処の産地も多少の差は有れ大きな被害を受けた年になりました。

 昔から農業は「お天道様次第」と言われることもありましたが,農業に従事される方々が丹精をこめた結果が気象現象や自然災害で大きく左右されるのは如何にも残念としか云い様がありません。
 我々の力は天然自然現象の力に及ぶべくもありませんが少しでも影響を受けない農業に変革していく努力はますます重要になっていると思います。
 消費者サイドからは「食の安心・安全」が求められ,更に環境負荷低減の社会的要請は強くなる一方です。これらに対応すべく肥料・農薬の適切・適正な使用技術がより重要になってきています。こうした傾向に対応すべく農業生産のあり方も変わっていく事が求められると考えられます。

 こうした流れの中で弊社は早くからコーティング肥料「LPコート®」「ロング®」を開発・販売して参りました。関係諸先生・諸先輩のご努力により全量基肥施肥として省力栽培と同時に肥料の利用率を上げることにより施肥量を減らすことが可能となりました。更に溶出制御を精緻にすることによって施肥量を削減でき且つ育苗箱全量基肥栽培の技術も開発して時代の要請に積極的に対応してまいりました。今後も更に皆様方のご要望に応えるべく努力をしていく所存でございます。
 弊社は肥料の機能性を一貫して追及してまいりました。前述のコーティング肥料の他に,肥効調節型緩効性窒素肥料「ハイパーCDU®」,緩効性窒素肥料「CDU®」,速効性泡状高度化成「あさひポーラス®」,打ち込み型根圏施肥肥料「グリーンパイル®」と「ロングパイル®」,硝酸系高度化成「燐硝安加里®」,高性能育苗培土「与作®」など機能性を重視した肥料・農業資材をお届けさせて頂いています。今後も皆様方のご要望に応じるべく努力をしてまいります。皆様方には一層のご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

 本誌「農業と科学」は30年以上の永きにわたり諸先生方にご執筆を頂き,参考文献としましても高い評価を頂いております。
 本年も従来以上に内容の充実を図ってまいりますので,ますますのご愛読を賜りますようにお願い申し上げて,新年のご挨拶とさせていただきます。

 

 

水稲および水田転作作物を利用した
かんがい水中硝酸態窒素の浄化

鹿児島県農業試験場 土壌肥料部
主任研究員 上薗 一郎

1.はじめに

 鹿児島県の農耕地面積は127,700haで,そのうち水田面積は32%を占める。図1に示すとおり,昭和48年に60,000haあった水田面積は,昭和58年には50,000haを割り,その後も減少が続き,平成14年には41,100haまで減少した。本県の水稲栽培型には,温暖な気象条件を活かした早期水稲,そして普通期水稲があり,減少が著しいのは普通期水稲である。早期水稲は温暖な海岸沿いの平坦地に広がり1筆当たりのほ場面積も広いのに対して,普通期水稲はいわゆる中山間地域に分布し,立地および水利条件が不利であるうえ,高齢化等による労働力不足によって耕作放棄田が増加している。

 一方,水稲は湛水という特殊な栽培環境のため,ダム機能,脱窒など環境保全および浄化に貢献する機能を兼ね備えていることが知られている。特に,水田の脱窒作用は環境保全的見地から,河川水およびかんがい水中に流入した高濃度の硝酸態窒素を除去する技術としても注目されている。

 本県は畜産をはじめ露地および施設野菜,茶および果樹等の永年作物など,様々な形態の農業が盛んで,畜産廃棄物および農耕地から流亡した肥料成分によって,河川の水質が汚染される危険性が高い。このため,水田の有する水質浄化機能を維持していく必要がある。

 このような背景の中,水田の多面的機能を活かした有効利用法を開発することを目的として,水稲および水田転作作物(飼料稲,サトイモ)栽培におけるかんがい水中硝酸態窒素の浄化能を調査したので,その概要を紹介する。

2.試験の概要

 試験は鹿児島県農業試験場内のシラス水田土壌で行った。かんがい水に15N標識硝酸カリウムを添加して,かんがい水硝酸態窒素濃度を10mgL-1に調整し,水稲および飼料稲は湛水条件で,サトイモは定期的に畦間かんがいし,かんがい水由来窒素の作物吸収量,土壌残存量,溶脱量を定量した。

1)水稲

 水田内に,水田シラス土壌を深さ0.25m充填した有底の枠を埋設し,基肥窒素4.0gm-2+穂肥窒素3.0gm-2の慣行施肥条件下で,普通期水稲’ヒノヒカリ’を栽培した。移植は6月中旬,収穫は10月上旬に行った(図2)。

2)飼料稲

 飼料稲はここ数年,栽培面積が増加傾向にある作物で,平成15年には23市町村で486戸の農家によって145haが作付けされた。供試品種は’モーれつ’で,水稲と同一施肥条件で栽培した。’モーれつ’は系統名KB3506のインド型品種で,繊維質が柔らかいため牛の噌好性が良い(図3)。

3)サトイモ

 サトイモは代表的な好水分作物で,かんがい効果が大きい。本県におけるサトイモ栽培面積は平成14年度で1,100ha,このうち水田転作分は約1割の103haを占める。生産量は14,000tで,千葉県,宮崎県,埼玉県に続き全国第4位の地域特産作物である。

 供試品種は’大野芋’で,栽培型は4月下旬定植,10月下旬収穫の普通掘りとした。施肥窒素量は慣行施肥量の15gm-2を全量基肥で施用し,かんがい量は1回当たり60Lm-2を栽培期間中に11回,畦間かんがいした。また,かんがい後は湛水状態で放置し,翌日,枠の底部に取付けた蛇口を開放して浸透水を回収した(図4)。

3.結果と考察

1)水稲

 試験期間中の総かんがい量は500Lm-2で,かんがい水から供給された総窒素量は5.0gm-2であった。本試験は有底の枠内で栽培し,かけ流しや地下浸透等がなかったため,圃場栽培に比べて,かんがい水必要量が少なかったものと考える。一般に,水稲栽培期間中には,1,000~1,500Lm-2程度のかんがいが行われ,かんがい水窒素濃度が10mgL-1の場合,かんがい水から供給される窒素量は10.0~15.0gm-2となり,実に,施肥窒素の1.5~2倍が供給される計算になる。

 表1に植物体の全窒素吸収量およびかんがい水由来窒素吸収量を示す。全窒素吸収量は稲わらで2.95gm-2,もみで6.15gm-2,合計9.10gm-2であった。このうち,かんがい水由来窒素吸収量が占める比率は稲わらで11.7%,もみで16.4%,合計で14.9%であった。また,かんがい水から供給された総窒素量5.0gm-2のうち,植物体に吸収された比率は27.0%で,そのうち75%程度がもみに蓄積された。

 コメは玄米中窒素含有率が高くなると食味が劣る傾向があるため,高窒素濃度のかんがい水を水稲栽培に利用する場合,穂肥窒素量を減じるなどの対策を講じる必要があると考える。

 また,植物体による窒素収奪の観点から,もみへの蓄積割合が高いことは,収穫時に稲わらを圃場還元した場合でも,窒素収奪力は発揮される。

2)飼料稲

 試験期間中の総かんがい量は782Lm-2で,かんがい水から供給された総窒素量は7.82gm-2であった。かんがい量が水稲栽培に比べて多かったのは,飼料稲の生育量が多かったためであると考える。

 表2に植物体の全窒素吸収量およびかんがい水由来窒素吸収量を示す。全窒素吸収量は稲わらで7.45gm-2,もみで2.76gm-2,合計10.21gm-2であった。このうち,かんがい水由来窒素吸収量が占める比率は稲わらで14.6%,もみで17.1%,合計で15.9%であった。また,かんがい水から供給された総窒素量7.82gm-2のうち,植物体に吸収された比率は20.4%であった。一方,飼料稲の部位別吸収量は水稲と異なり,稲わらへの蓄積量が多かった。

 飼料稲は水稲に比べて乾物収量が多いため,植物体による窒素収奪の観点からみて,非常に優れた作物であるといえる。

3)サトイモ

 試験期間中の総かんがい量は660Lm-2で,かんがい水から供給された総窒素量は6.60gm-2であった。

 表3に植物体の全窒素吸収量およびかんがい水由来窒素吸収量を示す。全窒素吸収量は茎葉で3.72gm-2,芋で12.20gm-2,合計15.92gm-2であった。このうち,かんがい水由来窒素吸収量が占める比率は茎葉で22.1%,芋で25.1%,合計で25.4%であった。また,かんがい水から供給された総窒素量6.6gm-2が,植物体に吸収された比率は58.8%で,うち,79%程度が芋に蓄積された。

 水稲,飼料稲に比べて作物吸収率が高いのは,これらがアンモニア態窒素を好んで吸収するのに対して,サトイモが硝酸態窒素を好んで吸収するためであると考える。

 また,植物体による窒素収奪の観点からみると,約8割が芋に蓄積されるため,収穫時に茎葉を圃場還元した場合でも,作物に吸収されたかんがい水由来窒素のほとんどが圃場外に持ち出される。

4)窒素収支の比較

 図5~7にかんがい水由来窒素の収支を示す。

 水稲および飼料稲栽培では,かんがい水由来窒素供給量から,作物吸収量,土壌残存量を差し引いた系外移行量が60%程度認められた。これは,添加した窒素の形態が硝酸態であることから,ほぼ脱窒量であると推測できる。

 水稲栽培では,かんがい水由来窒素供給量5.0gm-2のうち27%を作物が吸収し,57%が脱窒し,計84%,2.87gm-2の窒素が浄化された。

 飼料稲栽培では,かんがい水由来窒素供給量7.82gm-2のうち20%が作物に吸収され,60%が脱窒し,計80%,4.71gm-2の窒素が浄化された。

 また,サトイモ栽培では,かんがい水由来窒素供給量6.60gm-2のうち59%が作物に吸収され,脱窒量は少なかった。また,水稲,飼料稲と異なり窒素溶脱が16%認められた。

 水稲および飼料稲栽培では,脱窒を主としたかんがい水中硝酸態窒素浄化能が発揮され,さらに飼料稲では作物による窒素収奪量も多いため,飼料稲の窒素浄化能は供試した3作物の中で最も優れた。一方,サトイモ栽培では作物吸収による窒素収奪量が最も多かった。

 以上の結果から,水田は水稲栽培はもちろんのこと,水田転作作物でも,かんがい水を積極的に利用した栽培をすることで,高い窒素浄化能を発揮することが明らかになった。

4.おわりに

 水田は国土の保全,水源の涵養,自然環境の保全,良好な景観の形成,文化の伝承など,農村で農業生産活動が行われることにより生ずる農産物の供給の機能以外に,多面的機能を有し,各方面で水田を守る活動が盛んに行われている。

 一方で,米の一人当たり消費量は年々低下しており,余剰米が増加していることから生産量の調整は避けられず,この結果,耕種栽培条件の劣る中山間水田で耕作放棄が増加している。

 本試験では,水田の持つ水質浄化機能の評価について,これまで多くの研究が行われてきた水稲栽培だけでなく,飼料稲,サトイモ等,かんがい水を積極的に利用する水田転作作物についても,高い窒素浄化能が発揮されることを評価した。

 今後は,これら水田転作作物が地域に定着化するための省力栽培方法の検討や,遊休水田を活用した地域特産作物の栽培技術など,総合的な水田の有効活用法を確立する必要がある。

 

 

肥料の常識・非常識(9)

越野 正義

保証値は含有量ではない

 肥料中の保証票には保証成分量が記載されているので通常はこの量をもとに施肥設計などをたてている。しかし保証成分量は含有量の平均値を示すものではなく,含有しているものとして保証する最小量を意味するものである(肥料取締法)。

 製造時の条件で成分は変動をするが,成分の平均値は普通その分布の中央にあるが,最小値では分布の裾にあるから,平均値とは違いがある。検査機関とのトラブルを防ぐため製造時には成分に余裕をもたせているが,あまり余裕をもたせると肥料生産業者としては経済的な損失となる。

 最少量を保証するのには対象とするサンプルの大きさが関係する。タイの田舎の雑貨屋で肥料の袋を開けてスコップですくって売っているのをみたことがあるが,その場合はその一杯ごとに保証するのだろうか。これは極端として,バルクブレンド肥料をアメリカのように施肥トラックで売る場合にはトラックー台分をどう保証するのかが問題である。

 アメリカでは州ごとに肥料法があるが,最小量保証の記述は日本と同じである。しかし運用はかなり違っており,成分は平均値で示しているようにみえる。検査成績をみると半数近くが保証値を下回っている例もみられた。

 輸入肥料でも現地での保証値を下げて日本で保証している。輸入の段階で余裕をもたせ,その保証値で設計した配合肥料でまた余裕をもたせるので,実際にはかなり平均値が保証値を上回っている例もあるだろう。こんなことがコスト負担になっているのでなければよいのだがと思っている。

 (財 日本肥糧検定協会 参与)

 

 

水稲の育苗箱全量施肥専用肥料「苗箱まかせ」の普及,急速に拡大
-売れる米づくりを目指す-

八甲田農業協同組合
営農部長 田嶋 恒
八甲田農業協同組合 総務部総務課
広報担当 鶴ヶ崎 優貴子

はじめに

 JA八甲田管内では,近年,「苗箱まかせ」を使った水稲の育苗箱全量施肥栽培の普及が急速に進んでいる。この栽培法は,個人差,年次差が少なく,均一な品質の米を安定生産できる可能性を秘めており,米政策の改革が進められている今,売れる米づくりに向けた一つの手法として大きな期待が寄せられている。ここでは,水稲の育苗箱全量施肥専用の肥料である「苗箱まかせNK301」にスポットをあてて紹介する。

平成16年度は全組合員の4割で導入

 「苗箱まかせNK301」は,
①水稲が全生育期間に渡って必要とする肥料を育苗箱に施しても濃度障害が出ない,
②水稲の生育に合せて肥料が溶け出し,過不足なく吸収される,
③肥料の利用率が高く,最高40%までの減肥が可能である
などの優れた特長を持っている。

 旧JA上北町の米作地帯では,このような特長に注目して水稲の育苗箱全量施肥栽培についての試験を重ね,平成6年頃から普及拡大に努めてきた。稲作中心の兼業農家が8割以上を占める管内では,年々普及が広まり,平成16年度は平成13年度に比べ約6倍の662人,全組合員のおよそ4割で導入した。

生産現場では

 生産現場は現在,農業者の高齢化や兼業化などの様々な問題に直面しているとともに,米の流通体制も大きく変ろうとしている。このような時に,「苗箱まかせNK301」を使った育苗箱全量施肥法の次のような特長,
①作業の省力化がはかられる,
②水稲の根元に施肥されるため,生育にムラがなく作柄が揃う,
③水稲の生育に合せて肥料が溶け出して吸収されるため,過剰施肥にならず倒伏軽減がはかられる,
④個人差,地域差,年次差が少なく,収量,品質の均一化・安定化がはかられる,
⑤肥料の利用率が高いため,環境にやさしい,
などは,米づくりの今後の方向性を考えた場合,極めて重要な意味を持つことになる。

重要な意味とは…

 平成14年12月に決定された米政策改革大綱は,生産調整の変更など平成16年度産から具体化される。米政策改革のもとでは,計画流通制度が廃止され,流通はより多様化,弾力化する。また,生産目標数量は需要・在庫状況を基本に配分されることになる。

 これまでのJAグループの米事業は,計画流通制度を前提に全国一律的な方式で行われてきた。今後は自由な流通のもと,需要に応じた生産をしていくためには,JA自らが地域の実態にふさわしい生産・販売戦略を策定していかなければならない。

 生産・販売戦略を考えた場合,労力や生産資材の節減,単収の増加,大規模化,高価格販売などが方策としてあげられる。当JA管内の生産環境の状況下では,省力化によるコスト低減がもっとも効果的だと思われる。

 なぜならば,米の単収の増加は,よほどの革新的技術が開発されない限り限界の状態にあること,全国レベルでみた場合,当JA管内は決して恵まれた自然環境にはなく高付加価値販売は難しいこと,規模拡大においても競争に打ち勝つだけの拡大は難しい,などと考えられるからである。

image

作柄の安定で有利な販売

 「苗箱まかせNK301」を用いた育苗箱全量施肥栽培は,本田での基肥,追肥作業が必要ないため重労働から開放され,作業の省力化がはかられる。農業者の高齢化,兼業化,後継者不足の問題を考えた場合,この栽培法の果たす効果は極めて大きい。

 それに加えて,個人の労力差や技術差に比較的影響されず,誰が作ってもどこで作っても同じような品質,収量が得られやすい。また,水稲の生育に合せて過不足なく肥料が溶出するため,生育に無理がなく,年ごとの作柄の安定も期待できる。

 当JA管内の稲作柄は,近年,個人差,地域差が目立つようになっている。これは農業者の高齢化,兼業化などによる労力差,技術差からくるものと考えられることから,育苗箱全量施肥法ではこの差が軽減できる。

 流通面からみた場合,米はこれまで品質格差が比較的問題にされない農産物だったといえるが,今後は米政策改革のもと,より厳しく評価され,その価格差も拡大していくと考えられる。大量に処理される米にとって,個人差,年次差が少なく,均一な品質の米を安定供給できるということは,販売上かなり有利な評価が期待ができるものと思われる。

均一な品質をPR

 売れる米づくりへの取り組みとはいっても,本県の場合,ほとんどが全農県本部に委託販売しており,その状況下では単協の特性が反映されにくい。米政策改革大綱の目指す方向ヘ進むとなれば,その販売体制は変らざる得なくなる。当JAとしては,育苗箱全量施肥法による「年次差」「個人差」「地域差」の少ない均一な品質の米を安定供給できる産地をセールスポイントに,そのPRに努めていくことがもっとも効率的な対応だと考えている。

 まだまだ克服しなければならない課題が残されているが,当JA管内の6~7割が育苗箱全量施肥法による栽培になった時,JA八甲田産米の評価が変わるものと確信しており,今後もその徹底をはかっていきたい。